アパカバールグループに聞く!イマドキの教育って?
華やかな反面、体育会系やキビシイというイメージがある美容師の世界。最近では、時代に合わせて柔軟に変化しているそうです。 そこで、ヘアサロンにイマドキの教育体制について聞いてみました。 今回は、大阪に多数の店舗を構える『アパカバールグループ』さん。ヘアだけでなくネイル、アイラッシュ、エステまで展開する大型店です。 APA KABAR GROUP/アパカバールグループ HP : http://www.apakabar-co.jp/ Instagram : @apakabargroup_recruit ▼お話を聞いたのはこの人! 執行役員・営業本部長 奥野勇気さん <SALON DATA> ANHELO by AK/アネーロバイエーケー 大阪府堺市北区北花田町3-17-3 東洋ビル1F tel : 072-240-0511 Q. 現在の店舗数、従業員数を教えてください。 A. ヘアサロンにネイル3店舗、アイラッシュ4店舗が美容室に併設している形で、店舗としては現在10店舗です。従業員数は103名。2024年は10名が入社しました。 Q. ヘアだけでなくネイル、アイラッシュも展開するようになった理由は? A. 美容師という仕事にネガティブなイメージを持ってしまっている子が少なからずいて。そんな子たちに対して選択肢を多く用意しておきたいと思っています。年齢やライフスタイルに合わせて、誰だって働き方やキャリアの希望って変わってくるので、選択肢の多い人生ってハッピーだよね、という考え方です。うちで働く子たちの可能性を引き出してあげるのが、僕たち運営側の仕事かなと思っています。 Q. 採用時やリクルートの場で伝えているポイントは? A. 自己実現をしっかり果たせる環境を作っていきたいと思っていて、キャリアの多様性についてしっかり説明しています。例えば8~9割の人がプレイヤーを目指すと思うんですが、その後独立するだけでなく、管理職に就きたい場合もある。運営サイドとして関わっている僕としても、美容師をリタイアしても働き続けることができるというのもひとつのキャリアだと思っています。 Q. アシスタントの教育システムは? A. 4~5年前から実践しているのは、当たり前ですが営業時間中に講習を受けてもらい、2年でスタイリストデビューを目指してもらいます。授業は美容師なら180時間と決まっていて、風土教育のために社内スタッフが講師を担当するようにしています。もちろん、そのスタッフの時間はしっかり設定して売り上げを保証しています。 Q. 教育システムで大切にしていることは? A. カリキュラムだけでは担えない「デビューの先」に注目して伝えています。今の時代、「デビューが早い=売れる」ではありません。デビュー後の像をタイプ別にビジュアル化して伝え、3年目以降の進路を入社時からイメージしてもらうようにしています。デザイン力を高めたいか、ビューティーの領域を美容師として極めたいかなど...。まずは自分らしく楽しく仕事をするということが大切だと考えてます。 Q. 実際、スタッフさんの1日の働き方は? A. うちは開店前、閉店後のレッスンの風土はありません。9時からオープンし19時にシャッターダウン。1時間の休憩は全スタッフ義務付けしています。開店前・閉店後にレッスンしている子もいますが、それは個人の自由としています。 Q. スタッフのモチベーションUPやスキルアップのために導入しているシステムは? A. 「認めること」テーマに、毎月全体ミーティングを行っています。自己肯定感を上げるという風土を浸透させることを目的に、毎月MVP1名の表彰式を行うんですが、成果主義ではなく数字では見えない取り組みに関しての評価を高くするようにしています。各店の店長が自店のMVPを選んで「うちの子こんなに頑張ったんですよ!」とプレゼンし合い、それを評価しあって決めるんです。もちろん、年間アワードMVPも設け、そのスタッフには海外研修の機会や報償を与えるようにしています。 Q. 社内イベントは何かしていますか? A. 定期的なものとしては、毎年6月はバーベキュー、11月は忘年会、2年に1回は海外へ社員旅行へ行っています。その他はスタッフからの企画で運動会をしたり。不定期のイベントは、スタッフからの自主的な提案から賛同者が多ければ実現し、強制ではなく自由参加という形式です。 Q. スタッフにはどんな風に働いてほしいですか? A. うちでは「サンクスカード」というのも取り入れていて、社員同士で感謝したい時にカードを渡すというものです。社員には、このサンクスカードをもらうよりも、たくさん渡せる人であれと伝えています。人に感謝できる、利他の心を自然に持てるような人になってほしいと願います。 以上、アパカバールグループさんの教育システムについてお伺いしました。 103名というたくさんのスタッフを抱える組織ならではの、しっかり綿密に構築された体制。奥野さんいわく、それも社員同士の分析、メーカーさんの協力をもとに試行錯誤して生まれたと言います。 多くの人が関わるからこそ、その分だけ常に変化して成長していける。組織の魅力を改めて感じたお話でした。
あなたに影響を与えた先輩美容師は? #1 RAD noel 今村歌恋さんの場合
時には厳しく、時には優しく。自分が歩む道の先をゆく先輩たちの存在は、美容師として日々高みを目指すうえで大きな存在であるはずです。 この記事では、そんな“先輩”についてお伺いし、今の自身に与えている影響を聞いてみました。 今回お話をお伺いしたのはRAD noelの今村歌恋さん(写真右)。入社3年目のアシスタントさんです。 「尊敬している先輩は2人。それぞれ異なる部分で影響を受けている」とのことで、詳しく聞いてみました。 ー今村さんが尊敬する美容師さんを教えてください。 「ラッドノエルのトップスタイリストである吉田 悠里子さん(yuriさん:写真左)、もう一人は併設するアイラッシュサロン『シルフ』のアイリスト、松本愛由さん(ayuさん:写真中)です」 ーそれぞれどんなところを尊敬する・影響を受けていますか? 「yuriさんは、特にお客さまや人への接し方という面で尊敬しています。ayuさんからは、目標達成する意識を学びました」 ーなるほど!では、まず吉田さんとの具体的なエピソードを教えてください。 「私、実は入社した当時は誰に対しても反抗的な態度をとっていたんです…。今思うとすごく恥ずかしいんですが、素直になれなくて、ずっと先輩方からの注意を聞き入れませんでした。yuriさんはそんな私でもずっと見捨てずに、ダメなことはダメと言い、でも小さなことでもできた時は気づいて褒めてくれる。ぞれをずっと続けてくれていたんです」 入社1年目の今村さん 「改めてそれを感じたのは2年目になって後輩が入ってきた時でした。今まで注意されてきたことひとつ一つに意味があったんだと気付き…(泣)。同じ会社の人にこんなに愛を注げる人はいないと思いました」 ー松本さんとの出会いのきっかけは? 「ayuさんは入社5年目の先輩です。ラッドノエルではチームで取り組む体制をとっていて、ayuさんとはアイラッシュのチームが一緒になったことで距離が近くなったのがきっかけです」 ー目標達成する意識を学んだとのことですが…? 「それまでの私は、(アイラッシュで)自分がどんな数字を出しているか意識したことはありませんでした。来たお客さまを一生懸命施術して、お返しする。集客については無頓着でした」 ーでは、どんなきっかけで意識が変わったんでしょうか? 「ちょうどお店でSNSを強化しようという動きがあったんです。どうしていいかわからない私に、ayuさんはテーマをひとつに絞ってアップするというコツを教えてくれたり、毎日LINEで声を掛け合って続けるということを提案してくれ、ふたりで徹底したんです」 「するとある日、私のSNSを見たというお客さまがひとり来てくれたんです。それがうれしくて、そうすると今度は7人呼ぼう、という目標を立てるようになりました。次は月目標を立てて、日割り計算するということも、ayuさんが教えてくれました。あと何人来たら目標を達成できるという考え方をしたのは私にとって初めてで、すごく重要なことでした。それに、とうてい無理だと思っていた史上最高の目標数字を達成できたんですよ!その時はすごくうれしかったです」 ー先輩から学んで実践していることはありますか? 「ayuさんはカリスマ性がある人。どうやったらそうなれるのかなと観察していて気づいたんです。施術しているときの姿勢なんです!なので私は1年目の下手な時でも、アイブローをしている時でも姿勢良く、を実践していました。yuriさんには初めから『姿勢がいいよね』って見抜かれていましたが(笑)」 ーおふたりとはプライベートでも仲良しなんでしょうか? 「はい。ayuさんとは普段からプライベートの話もする仲で、yuriさんはayuさんも尊敬する人。yuriさんは、私が失恋した時に声をかけてゴハンに誘ってくれたことをきっかけに、プライベートでも遊ぶようになりました。yuriさんはかなりキャリアも上の方ですが本当に気軽に接してくれます」 「私はドライな部分があったなと思うんです。でもyuriさんの人との接し方を知ってからは、人のことを考えたり、人が話している時や気持ちの変化に敏感になったと思います。自分ではなく、人のことをメインで考えられる人っていいなって、今は思います」 ー今村さんは、これからどんな美容師になりたいと思いますか? 「お客さまだけでなく後輩や社内の人、人の気持ちを考えられる温かい人。そんな美容師に、私はなりたいです」 先輩たちの影響で、驚くほど心境が変化したと話してくれた今村さん。美容師としてだけでなく、人としてのあり方まで学ばせてくれる先輩の背中は、とても偉大で頼もしく思えます。また、そんな先輩に出会えるヘアサロンという職場もまた、魅力的だなと改めて感じたお話でした。 RAD noel アシスタント・アイリスト 今村歌恋 大阪ビューティーアート専門学校卒、『RAD noel』3年目。美容師としてはアシスタント、店舗内に併設するアイラッシュサロン『sylph RAD noel(シルフ ラッドノエル)』ではアイリストとして勤務。 Instagram : @noel__karen TikTok : @noel__karen @uuuuuta33336 <SALON DATA> RAD noel / ラッドノエル 大阪市北区茶屋町4-4 茶屋町ガーデンビル3F https://www.modeks.jp/salon/rad-noel/ Instagram : @rad_noel0120
サロン史上最速。11ヶ月でスタイリストデビューを果たした中道さんにインタビュー!【後編】
関西に19店舗を構え、およそ250人の個性派スタッフを有する大型サロン「brace」。そのなかでサロン史上初、11ヶ月でスタイリストデビューを果たしたのが、「soin de brace cerne 心斎橋店」で副店長を務める中道さんです。 前回の専門学生時代のお話に引き続き、今回は駆け出し時代のお話をお聞きします。 → 専門学生時代のお話はこちら 〈PROFILE〉 soin de brace cerne 心斎橋店 / スタイリスト 中道智紀さん 2001年鹿児島生まれ。高校卒業後、グラムール美容専門学校への入学を機に大阪へ。在学中に技能五輪全国大会 銅賞をはじめとした数多くの賞を獲得し、braceへ入社。サロン史上最速、11ヶ月でスタイリストデビューを果たし、現在は「soin de brace cerne 心斎橋店」の副店長として活躍中。 Instagram:@to__0723 〈SALON DATA〉 soin de brace cerne 心斎橋店 大阪府大阪市中央区西心斎橋1-12-21 心斎橋サムティビル2F Instagram:@brace.cerne.shinsaibashi braceへの志望動機と入社時に掲げた3つの目標 ――ここからは就職後のお話をお伺いします。まず、なぜ数あるサロンのなかからbraceへ入社されたのですか? カラー技術が高いことが一番の魅力でした。あとはコンセプトがはっきりしているんです。例えば、今なら「美髪」をテーマに掲げ、ヘアケアに注力しているんですが、そういったメリハリのある営業方針にも惹かれていましたね。 ――soin de brace cerne 心斎橋店への入店時の意気込みを教えてください。 「スタイリストとしての最速デビュー」と、売り上げやコンテスト結果などで総合的に判断される「最優秀新人賞」、そして「皆勤賞」の獲得も狙っていました。 そのため、休まないことはもちろんですが、営業終了後の20時や21時から毎日シャンプーやカットの練習をしていました。 成長速度の秘訣は“客観的視点” ――練習量以外に最速デビューの秘訣はありますか? 練習をやり続けた以外に、何も特殊なことはしていないんです。ただ、定期的に先輩に見てもらい、変な癖がつかないように気を付けていましたね。 実は入店して半年後に社内で行われた、ボブのカット検定に連続で落ちてしまったんです。その時は「練習もしているのになんでできないんだ」と、うまくならない理由が分からず、それまでしていた練習も嫌になっていました。そんな時、先輩に指摘してもらい、自分の切り方が自己流になっていて、ボブの膨らみが足りていないことに気が付いたんです。それからですね。自主練のなかに客観的視点を取り入れるようになったのは。 ――では、ボブの検定以降は順調だったのですか? そうですね。ボブ以降はすべて1回で合格しましたし、スタイリストデビュー前に受けたStyling Collection 2022 関西大会では、ウィッグカット レディース部門で優秀賞もいただきました。もし、今も一人で練習を続けていたら、練習量は同じでも結果は違っていたと思います。 ――この経験や考えは後輩にも伝えているのですか? はい。今年から「soin de brace cerne 心斎橋店」の副店長にも任命していただいたので、私個人の目標とは別に、新人の育成にも力を入れています。練習している子がいれば自然と気に掛けるようにもなりましたね。自分の技術や経験はもちろん、外部講習などで得た知識もしっかりと伝えていきたいです。 ――最後に、個人の目標を教えてください。 大きな目標として、コンテストの審査員になりたいと思っています。そのためにはコンテスト実績をさらに積み上げる必要があるので、今も時間のある時はブリーチデザインなどの練習を続けています。 「どうせやるなら」という想いから始まった中道さんの美容師人生。サロン史上最速のスタイリストデビューの裏には、当然の努力と意外な気づきがあったようです。いま壁にぶつかっている人は、中道さんのお話を参考に“客観的視点”を取り入れてみてはいかがでしょうか。
サロン史上最速。11ヶ月でスタイリストデビューを果たした中道さんにインタビュー!【前編】
関西に19店舗を構え、およそ250人の個性派スタッフを有する大型サロン「brace」。そのなかでサロン史上初、11ヶ月でスタイリストデビューを果たしたのが、「soin de brace cerne 心斎橋店」で副店長を務める中道さんです。 今回は中道さんに専門学生時代から駆け出し時代までのお話をお聞きし、その時の心構えや習慣から、最速スタイリストデビューの秘訣をお届けします。 〈PROFILE〉 soin de brace cerne 心斎橋店 / スタイリスト 中道智紀さん 2001年鹿児島生まれ。高校卒業後、グラムール美容専門学校への入学を機に大阪へ。在学中に技能五輪全国大会 銅賞をはじめとした数多くの賞を獲得し、braceへ入社。サロン史上最速、11ヶ月でスタイリストデビューを果たし、現在は「soin de brace cerne 心斎橋店」の副店長として活躍中。 Instagram:@to__0723 〈SALON DATA〉 soin de brace cerne 心斎橋店 大阪府大阪市中央区西心斎橋1-12-21 心斎橋サムティビル2F Instagram:@brace.cerne.shinsaibashi 「どうせやるなら」。その想いで培った技術の土台。 ――まずは美容師を目指したきっかけを教えてください。 高校2年生の時に、地元の美容室で髪を切ってもらっていて、漠然と「かっこいいな」と思ったのがきっかけです。当時はやりたいこともなかったので、この一時の感情にすがるように、「大学へ行くよりもこんな風に手に職をつけよう」と、美容師の道を目指すようになりました。 ――漠然とした気持ちから美容師を目指して、気持ちがぶれることはなかったんですか? それはなかったです。どうせやるなら上を目指したかったので、高校卒業後はコンテスト参加に力を入れている大阪のグラムール美容専門学校への進学を決め、地元の鹿児島を離れて大阪で技術を磨くことにしたんです。 コンテストへの出場経験が過信の抑止力に。 ――在学中にコンテストへは何度出場されたんですか? 明確な回数は覚えていませんが、校内独自のコンテストが2~3か月に1回はありました。また、そこで好成績を修めることができたので、2年生の時には第59回技能五輪全国大会へも選出いただき、そこでは美容部門で銅賞をいただくことができました。 ――おめでとうございます! それぞれのコンテストに向けた準備はしていましたか? 在学中は常に先のコンテストの準備に追われていました。17時に学校の授業が終わると、そのあと毎日数時間コンテストに向けたレッスンを受講していました。はじめの頃はみんな参加していたんですが、時間が経つと熱も冷め、参加者は減っていたと思います。それでも参加するなら良い成績を残したかったので、できる限り受講していましたね。 ――コンテストに参加することで得られたものはありましたか? 当然ですが、練習時間と講評いただける機会が増えます。また、他の参加者の動きを見ることも多くなるので、自分の実力に過信することなく、冷静に自分の技術を見つめ直すことができました。特にカット技術とブローの技術に関しては、基本だからこそ「できている」と勘違いしてしまいがちですが、コンテストに参加していたことで、何度も改善できていたなと思います。 次回は、現在お勤めのbraceへ入社してからのお話をお聞きします!
【美容師あるある】#7 シャンプー中に寝てくれたらうれしい
アシスタント中は、いかに気持ちいいシャンプーをするかがやりがいだったりします。初めて自分のシャンプーでお客さまが寝てしまったときは、赤ちゃんが自分の腕で初めて寝てくれた時のような感動がありました…。一度その喜びを知ってからは、シャンプー中の全お客さまを寝させる!という目標ができて、毎日がんばっています(笑)。
学生時代からの夢を叶えたHEAVENS・NASUさんに聞く「東京で働くこと」【後編】
『HEAVENS』 スタイリストの NASUさんに、トレンド発信基地であり、美容の最先端でもある東京で働くことをテーマにインタビュー。 最後となる【後編】では、スタイリストデビューを果たしたNASUさんに、これから叶えたい夢を聞いていきます。 一番はお客さまに喜んでもらうこと。有名になりたいとは思わない —スタイリストデビューをされて、率直な気持ちを聞かせてください。 日美のクラスメイトには、早々にデビューし、いまではセミナーを開催しているなど華々しく活躍している子もいて。そんな姿を見ていると「かっこいいな、自分ももっと頑張ろう!」と思いますね。今は、来てくださるわたしのお客さまを幸せにすることが目標です。 また、アシスタント時代と違い、スタイリストはお客さまから直接お金をいただくようになるので、その分責任感は増えましたね。 NASUさんが手がけるスタイル(Instagramより)。 —確かにスタイリストになると、集客とかも意識しないといけなくなりますよね。 だからInstagramを一層がんばるようになりました。正解がなくて、難しいんですけど……。どんな人なのか美容師の人となりがわかる方が来店しやすいかなと思うので、たまにプライベートのことを投稿してみたり。今は勉強中です。 わたしは、ちょっと重めのスタイルが好きなんですよね。ライン感を効かせたちょっとメリハリのあるカットスタイル。そういう得意なことや好きなものがわかるような投稿を心がけています。 —Instagramを拝見するといろいろなスタイルが掲載されていて、どれも素敵です!お話をうかがっていても、NASUさんだったらさまざまな悩みに幅広く対応してくれそうという安心を感じたのですが、やっぱりそういったお客さんは多いんですか? そうですね。悩みを抱えているお客さまは多いです。例えばクセ毛の方だったり、職業柄黒髪しかできない方だったり……。かつてのわたしがそうだったように『HEAVENS』で培った技術で、お客さんを幸せにしたいなと思っています。またそういったお客さまにリピートいただけるとすごくうれしいです! 酸性ストレートスタイルも得意。 ただ、ちょっと悩みに寄り添いすぎちゃうというところがあるので、お客さんの要望も叶えつつこういうスタイルも良いですよねみたいな、よりベストな提案をできるようになることが今の課題です。 夢は育ててもらった『HEAVENS』への恩返し —最後に、今の夢を教えてください。 正直、独立して経営者になりたいとかはないんですよ。『HEAVENS』のカットや空気感が好きなので、ずっとここにいたいですし、わたしもお客さまに感動を与えられる美容師になることが夢です。育ててもらった『HEAVENS』に恩返しできるようになりたいです。 <PROFILE> HEAVENS 本店 スタイリスト NASUさん 1997年生まれ。神奈川県出身。日本美容専門学校を卒業後『HEAVENS』に新卒入社。約4年のアシスタントを経て昨年スタイリストデビュー。カットと髪質改善メニューを得意とし、ゲストの悩みに寄り添うスタイルを大切にしている。最近はキャンプにハマっているそう。「全部自分でやりたい!という性分なので、ゼロからつくりあげないといけないところがおもしろいです」 Instagram : @nasuharuna <SALON DATA> HEAVENS 本店/ヘブンス ホンテン 東京都渋谷区神宮前5-12-10-1F HP : https://www.heavens.co.jp/ Instagram : @heavens_hair
学生時代からの夢を叶えたHEAVENS・NASUさんに聞く「東京で働くこと」【中編】
『HEAVENS』 スタイリストの NASUさんに、トレンド発信基地であり、美容の最先端でもある東京で働くことをテーマにインタビュー。 この【中編】では、苦しくもあったアシスタント時代をどう乗り越えたかを伺います。 4年間の下積み生活。がんばれたのは… —アシスタントを4年というと少し長いような気がします。何か大変だったことやつらいと感じたことはありましたか? 決して、甘いサロンではないことは覚悟していたんですけど……自分がここまでできないのかという壁にぶつかり、愕然としましたね。 特にデビュー前の1年間は過酷で。業務をしながら終業後は練習。休みの日はモデルハントに撮影にと、よく乗り越えられたなと思います(笑)。 ただこのアシスタント期間で、技術の向上だけでなく、自分に甘えがちな性格を鍛えられましたし、移動時間をリサーチに充てるとか、時間を無駄にしないという意識も身につきました。 —そんな時、支えになったものは何でしょう? まずは同期の存在が大きいです。実は専門学生のとき『HEAVENS』を勧めてくれた友人が同期なんです。ともに悩み、支え合える同期がいたことはとても心強かったです。 また母の教えが「自分で決めたことは最後までやり通せ」なんです。だから、幼少期の習い事などを通して、諦めないという土台や精神面の強さは自分のなかにずっとありました(笑)。 終電まで付き合ってくれる、厳しくも熱い先輩の存在 —逆に、アシスタント時代のうれしかったできごとはありましたか? やはり先輩の温かさでしょうか。できていないことにはダメだとストレートに指摘される厳しさはあったのですが、がんばる人にはとことん付き合ってくれました。 「おつかれさま」とバッグを背負って出ていこうとしていたのに、練習をしているわたしを見るとバッグを置いてハサミを持ってきて、終電ギリギリまで教えてくれる、なんて夜もあって。そんな先輩の姿勢を見て、余計がんばらなくちゃと励みになりましたね。 —たくさんの努力があってのデビューだったんですね。いざデビューが決まって何かお祝いはされましたか? すごくうれしい気持ちでいっぱいだったんですけど、特別お祝いみたいなことはしなかったですね。スタイリストになれたことがゴールではなくここからがスタート。気を引き締めました。 アシスタント時代を通して、一層『HEAVENS』を好きになったというNASUさん。【後編】では、今の目標や夢を伺います。 <PROFILE> HEAVENS 本店 スタイリスト NASUさん 1997年生まれ。神奈川県出身。日本美容専門学校を卒業後『HEAVENS』に新卒入社。約4年のアシスタントを経て昨年スタイリストデビュー。カットと髪質改善メニューを得意とし、ゲストの悩みに寄り添うスタイルを大切にしている。最近はキャンプにハマっているそう。「全部自分でやりたい!という性分なので、ゼロからつくりあげないといけないところがおもしろいです」 Instagram : @nasuharuna <SALON DATA> HEAVENS 本店/ヘブンス ホンテン 東京都渋谷区神宮前5-12-10-1F HP : https://www.heavens.co.jp/ Instagram : @heavens_hair
学生時代からの夢を叶えたHEAVENS・NASUさんに聞く「東京で働くこと」【前編】
ファッションやカルチャーのトレンド発信基地である東京。都内にあるヘアサロン数は約9000件を誇り、美容の最先端とも言えるでしょう。 そんなおもしろくも複雑な街で活躍する美容師さんに「東京で働く」をテーマにお話を聞いてみました。 今回は、ファッション好きがよく訪れることでも有名な『HEAVENS』 のスタイリスト、NASUさんです。 なぜ美容師という仕事を選んだのか。『HEAVENS』で働きたいと強く思うきっかけになった専門学生時代のできごと、挫けそうになったアシスタント期間を支えた母の言葉など。NASUさんのこれまでのエピソードから東京の美容師像を探っていきます。 単純な理由で入学した日美で、人生の友に出会う —NASUさんは、いつから美容師になることを決意したんでしょうか? 高校生のときですね。仲の良い先輩が美容専門学校に進学したんです。当時わたしもクラスメイトの髪の毛を染めたり、雑誌やYouTubeを参考にアレンジをしてあげたりしていて、「美容師、向いてるかも?」と感じていました。あとは、ファッションに興味があったので、自分の好きな服で働けるということも大きかったです。 —では、数ある学校の中で、日本美容専門学校(以下:日美)に入学を決めた理由は? その先輩が日美だったからですね。結構、単純な理由で選んじゃいました(笑)。 —いざ、入学してみてどうでしたか? それがものすごく良い環境だったんです!好きなものが一緒の仲間がいることが、まず良いですよね。入学してから、自分はあまり器用な方ではないことに気づいちゃったんです……(笑)。でも、みんな努力している、だからわたしもがんばろう!という気持ちにいつもさせられてました。今でもクラスメイトの存在は自分の刺激であり、支えになっています。 学生時代はスナップされたことも。 ヘア人生を変えた『HEAVENS』のカット —今働かれている『HEAVENS』と出会ったのも、専門学生の時でしょうか? そうですね。仲の良かった同級生に「いいよ」と紹介してもらって、『HEAVENS』に行ってみたんです。 わたし、すごいクセ毛なんですよね。だからサロンで「ショートにしたいんです」とお願いしても、毛質的にボブにしかしてもらえなくて……。そんな時『HEAVENS』の世良田さんは「いいじゃん、おもしろそう。やってみようよ!」と念願のショートにしてくれたんです。それが、本当にうれしくて。 サロンでセットしてもらったスタイルを自宅ではなかなか再現できない、って結構あるあるだと思うんですけど、ちゃんと自分でかわいくスタイリングできて、くせを活かしつつショートを楽しめたことに感動して、お客さんとして通うようになりました。 学生時代、HEAVENのスタッフにしてもらった髪型 —通われていくなかでここで働きたいという気持ちが大きくなったわけでしょうか? そうですね。お客さんへの対応やスタッフのみなさんの人間性、サロンの空気感がすごく良いなと。わたしも『HEAVENS』でお客さんを感動させられる美容師になりたいと憧れるようになりました。 「『HEAVENS』に落ちていたら、今、美容師をしていないです」 —そして、その夢を叶えるべく就職活動をされたと思うのですが、いかがでしたか?人気のサロンで、倍率も高そうなイメージがあります。 わたし、『HEAVENS』しか受けてないんです。ここで働けなかったらファッション関係の仕事に就こうと思ってました。正直、面接の手応えはまったくなくて……、想いの強さが伝わったのかなと思います。 念願だった『HEAVENS』への就職を決めたNASUさん。つづく【中編】では、下積みの苦労と腐らなかった理由を聞いていきます。 <PROFILE> HEAVENS 本店 スタイリスト NASUさん 1997年生まれ。神奈川県出身。日本美容専門学校を卒業後『HEAVENS』に新卒入社。約4年のアシスタントを経て昨年スタイリストデビュー。カットと髪質改善メニューを得意とし、ゲストの悩みに寄り添うスタイルを大切にしている。最近はキャンプにハマっているそう。「全部自分でやりたい!という性分なので、ゼロからつくりあげないといけないところがおもしろいです」 Instagram : @nasuharuna <SALON DATA> HEAVENS 本店/ヘブンス ホンテン 東京都渋谷区神宮前5-12-10-1F HP : https://www.heavens.co.jp/ Instagram : @heavens_hair
アシスタントに直撃!あなたの憧れる美容師さんは?【#2】
一人前の美容師に向けて歩み出したばかりの頃は、苦しい中でもキラキラしているもの。そんな時代を現在進行形で駆けるアシスタントさんが憧れる美容師さんってどんな人? ということで今回は神戸にあるヘアサロン「TICK-TOCK Torwest」のアシスタント、さわさんに憧れの美容師さんについて聞いてみました。 さわさん(20)神戸理容美容専門学校を卒業後「TICK-TOCK Torwest」に就職。 ヒップホップとストリートカルチャーが好きなアシスタント1年目。 Instagram : @gr_n30 ◾️美容師になりたいと思ったきっかけは? 「小さい頃から友達や家族など、他の人の髪の毛をアレンジするのが好きでした。毎回アレンジをしてあげると、みんなが喜んでくれるので私もとても嬉しくて。人に喜びを与えることを仕事にすることができる美容師は素敵な仕事だなと思ったのがきっかけです」 ◾️どういうスタイルが好き? 「ヒップホップが好きなので、ラッパーのファッションやヘアメイクはとても影響を受けています。最近はスポーティーなトップスにスカートを合わせるスタイリングが好きです!」 ◾️理想の美容師像は? 「私に会いに来ることを目的に来店するお客様で溢れるくらいオシャレでカッコよくて、イケてる美容師さんになりたいです!」 ◾️憧れの美容師さん教えて! Groovy hairのモリ ハルナさんです。 ◾️きっかけと理由は? 「最初のきっかけはインスタのオススメに流れてきたことで、モリさんが作るヘアやファッションがとても好きだったのでフォローし始めたことです。美容師をされながらアパレルブランドも展開されていて、そういう点にも憧れます。モリさんに自分の髪をしてもらうために東京へ行きたいと思ってて、まさに自分が理想とする美容師像だなって思っています」 ◾️特に好きな写真を教えて下さい! 「お気に入りはこの2枚。トップスの色合いとリボンとヘアの色が合ってて素敵です!格好良さの中にも少し可愛さがあるスタイルが好きなんです!!」 ◾️最後に自分の将来の夢は? 「ファッションや音楽など同じ好みを持った人たちが、私に会うためにわざわざ美容室に足を運んでくれるファンがたくさんいる美容師さんになることです。理想の美容師になる夢を叶えるためにこれからも頑張っていきたいと思います!」 夢に向かって突き進む人はやっぱりキラキラしていて美しいですね。今回登場していただいたさわさん、素敵なお話をありがとうございました! 〈SALON DATA〉 TICK-TOCK Torwest / チックタック トアウエスト 神戸市中央区北長狭通3-12-10 ループトアウエスト2F URL : https://www.tick-tock.co.jp/ Instagram : @tick_tock_torwest
【美容師あるある】#6 シャンプー中に頭を持ち上げてくれるけどハラハラする
これ、感じている美容師さん多いと思んですが…。シャンプー中、お客さまが優しさで頭を持ち上げてくれるんですが、正直ハラハラします。いつガクッとなるか動きが読めないので、水がかからないように余計気をつかうんですよね。お客さまの気持ちはすごくありがたいですが、シャンプーの時はすべてを任せてもらえるとうれしいです(笑)。