
「超・主観的」私のこだわりワーク愛テム #5 パナソニック「プロバリカン ER1510P-S」 & 宝紀工房のシザー
毎日お仕事で使用している美容師のみなさんだからこそ語れる、お気に入りアイテムの「ここがいい!」を、個人的な偏見満載で紹介! メーカーのカタログからだけじゃ知り得ない、「愛した者にしか感じられない魅力」が今、明かされる…⁉(この記事は2023年10月掲載時点の内容です) <PROFILE> DOUBLE M オーナー/スタイリスト 的場 千敏さん 石川県出身。22年間勤めた大正区のサロンから独立。きめ細やかで丁寧なカウンセリング・スタイリングで、お客様一人ひとりの理想を叶える。 スタイリスト昇格時から愛用するバリカンは自分の手にジャストフィット ―お仕事で欠かせないアイテムを教えてください。 パナソニック社の「プロバリカン ER1510P-S」です。これは、私がスタイリストに昇格した時からずっと愛用しているバリカンで、20年近く使っていると思います。古くなれば同じ機種を買い直して使うほど気に入っています。 ―特に、どういった部分が気に入っていますか? 他にもいろいろなバリカンを持っていて用途によって使い分けていますが、この「プロバリカン ER1510P-S」はスリムボディで軽く、すごく持ちやすい。小回りが効いて細かい部分まで綺麗に整えることができるので、ついつい手に取ってしまうんですよね(笑)。それともう一つ、仕事に欠かせないアイテムがあります。 「宝紀工房」のシザーは小ぶりな6インチがお気に入り ―紹介していただけますか。 和歌山県にある「宝紀工房」のシザーです。「宝紀工房」は美容師・理容師が使うプロ仕様のシザーやシザーケースなどを手掛けているメーカーなんです。以前勤めていたサロンとお付き合いがあって、私も使うようになりました。いろいろなサイズを持っていますが、特に6インチのミニがすごく気に入っています。 ―見るからにかなり小さいですよね。 サイズはかなりコンパクトですが、切れ味が良く、驚くほど使いやすいんですよ。女性のショートやセミロング程度の長さであれば、これとセニングシザーがあれば十分です(笑)。これからもずっと使い続けたいアイテムですね。 <SALON DATA> DOUBLE M(ダブルエム) 大阪市住之江区北加賀屋5-6-18 リアライズ北加賀屋T02 Instagram :@double_m_hair

MY CULTURE #31 工藤花観/〈KAKAN〉デザイナー
スタイルのある女性に聞く 愛しのカルチャーヒストリー マイスタイルを謳歌する“INDEPENDENT GIRL”に、自身のアイデンティティに影響を与えたカルチャーについて聞く連載コンテンツ。 28回目の今回は、ファッションブランド〈KAKAN〉のデザイナー工藤花観さんに、よしもとばななの小説とアメリカ出身の写真家によるドキュメンタリー映画、スタイリスト北村道子さんの書籍を教えてもらった。 PHOTO_Shunsuke Kondo TEXT_Mikiko Ichitani EDIT_Yoshio Horikawa (PERK) ROFILE Kakan Kudo 工藤花観 18歳で渡英。名門セントラル·セント·マーチンズ基礎課程修了後、2022年イタリアのイスティチュート·マランゴーニのファッションデザインコースを卒業。24年に自身のブランド〈KAKAN〉を設立し、24-25年秋冬コレクションでデビューを果たした。 @kakan.ars @kakankudo ありのままの私を 肯定してくれるものたち 幼少期から美術教室に通い、アートや創作に触れてきた工藤さん。高校生の時に出合ったよしもとばななさんの長編小説『みずうみ』は、多感な当時の彼女の価値観を静かに揺さぶり、現在でも旅先に持ち歩いては何度も読み返すほど思い入れのある一冊なのだそう。 MY CULTURE #31 工藤花観/〈KAKAN〉デザイナーの記事の続きはこちら FASHION & CULTURE MEDIA for “INDEPENDENT GIRL” 『PERK』は2019年までの定期刊行の紙の雑誌から、20年春より“INDEPENDENT GIRL”をコンセプトにデジタルメディアとしてリスタートしました。自立心を高めながら、クリエイティブに、アクティブに日々を謳歌する。そんな“INDEPENDENT GIRL”に向けたファッションはもちろん、周辺のカルチャーにもフォーカスした多彩なコンテンツをお届けします。 WEB:https://perk-magazine.com Instagram:@perkmagazine YouTube:PERK magazine @perkmagazine1436

つづける、ということ。~あの人の、辞めるのやめた話~ #01「Labyrinth」代表 西尾隆介さん【前編】
あなたは今の仕事を辞めたいと思ったことがありますか? それでも辞めなかったのはなぜですか? そんなシンプルな疑問を、さまざまな職業人にぶつけてみました。 今まさに辞めようかどうか迷っているすべての方へ。 あの人の辞めるのやめた話から、つづけることの意味が見えてくるかも。 #01は、ヘアサロン「Labyrinth」代表 西尾隆介さんのお話を、全3回(前編・中編・後編)にわたってお届けします。波乱万丈の若手~中堅時代を乗り越え、今改めて思うこと、これから目指すものとは? まずは、厳しい時代を生き抜いた20代を振り返る【前編】です。 ※この記事は2023年4月公開時点の内容です。 >>続きを読む。 【中編】はコチラ。 【後編】はコチラ。 <今回の辞めるのやめた人> ヘアサロン「Labyrinth」代表 西尾隆介さん 1982年生まれ、高知県出身。2003年にNRB日本理容美容専門学校卒業後、大阪府内のヘアサロン勤務を経て2012年に独立、大阪・心斎橋に「Labyrinth」をオープン。現在は同店に加え、大阪・寝屋川に「Labyrinth yume」「Labyrinth noble」と、鳥取・米子にヘアカラー専門店「Kirei Yonago」を展開。また、2020年にヘアケアブランド「labyness」を立ち上げ、オリジナルヘアケア製品の開発・販売をスタートさせた。 https://labyrinth-hair.com/ @nishioryusuke 週1で人が辞める、サバイバルなアシスタントライフ。 ―まず美容師を目指したのはいつ頃、どのようなきっかけで? とにかく早く高知から都会に出たいと思っていた高校生の時、友人の兄さんが美容師を目指していると聞いて、自分もそうしようと。髪を触ることやオシャレが好きなわけでもないダサい田舎者でしたが、なんとなく美容師のカッコ良いイメージに惹かれて大阪の美容専門学校に進学しました。ちなみに、ちょうど進路を決めた直後にテレビドラマ「ビューティフルライフ」が放送されて、美容師人気が高まるタイミングでもありました。 ―みんながキムタク演じる美容師に憧れた時代ですね。最初に勤めたヘアサロンはどんな所でしたか? 大阪の中心地にある300坪ぐらいの大箱サロンです。1日170人程のお客様が来店されて、2時間待ちも珍しくない状態。あまりの忙しさに、1週間に一人のペースでアシスタントが辞めるんですよ。でもまたすぐに新人が入ってくるっていう……。そんな中で僕は閉店の23時まで働いて、それから24時まで掃除をした後、深夜3~4時までレッスンという日々。店に寝泊まりすることも多かったです。今思い出しても一番しんどい時期で、もう絶対にあの頃には戻りたくないっ!! ▲当時のヤバい働き方について共感する同世代の我々 ―時代を感じますね。当時はどの業界も少なからずそういうムードだった気がします。そんな過酷な環境で、なぜ西尾さんは頑張れたのですか? やっぱり先輩のスタイリストがめっちゃカッコ良く見えたからです。今は月の売り上げが100万いけば良いほうですが、当時100万はスタートライン。300万、400万、500万なんてスタイリストも珍しくなくて、自分もそうなりたい!という思い、ただそれだけです。 ―身近に目標となるスゴイ人がいたのがモチベーションになったと。何としてもそのレベルまで行きつこうと? そうです。でも、結局は辞めちゃうんですよ、僕。人間関係がしんどくなって、1年半後ぐらいに「もう無理!」って。 巻きで修了、爆速スタイリストデビュー&店長昇格。 ―新卒で入ったサロンをドロップアウトして、次に目指したのは? 大阪でも郊外のヘアサロンです。美容師が嫌になったわけではないので、京橋のサロンに就職しました。そこでは同僚たちに負けたくない一心で、いち早くスタイリストデビューして、誰よりも売り上げを上げたい! という思いが強かったです。結果としては入社半年後、21歳でデビューしました。 ―周りに比べるとスピード出世でしょうか? そうですね。既定のカリキュラムを無理やり終わらせて急いでデビューしたような印象でした。そしたら、デビューして3か月後に先輩方がみんな辞めてしまって。当時は美容室の開業ラッシュで、オープニングスタッフとして寄せ集めの美容師たちが2年ぐらい経ったら辞めてまた次へという流れがあり、ちょうどそのタイミングだったんです。 ―急に自分が引っ張っていかなければならなくなったと。 はい。そのまま22歳で店長になりました。そのうち20歳や18歳の新人も入ってきて、若い世代で回している店になって。今思えば色々とめちゃくちゃだった気がします。よくあれで乗り切れたなと。 ―その頃は辞めたいと考える余裕もなかったですか? なかったです。ただ、売り上げを上げたい! という思いはずっとあったので、当時唯一の情報源だった美容業界誌の「200万上げるには」「指名100人いくには」みたいな特集を毎号欠かさず読みながら、毎日ひたすら働く。いただくご予約は可能な限り全てお受けしていました。そしたら半年後には指名100人は超えるようになり、店内にサロン台が10席ある中、7席は僕のカット待ちのお客様という状態もありました。 ―あっという間に人気スタイリストじゃないですか! いや。まだまだ未熟だったのに、何とかこなす中でできるようになった部分が大きかったです。今考えれば、あの時すごく色々な方に犠牲になってもらって。よく付き合っていただけたなと思います。 ▲西尾さんの一生懸命さが皆さんを惹きつけたのだと思います ―やるしかない状況に追い込まれたことでグンと成長されたんですね。売り上げが立つようになってからは、モチベーションの変化はありましたか? それが、売り上げが上がればその延長線上で有名になれると思っていたのに、全然で。有名になって業界誌に取り上げられたりセミナーをやったりしたいと思っていたのですが、このままではその領域には辿り着けないと気づきました。そこから売り込みに力を入れるようになったんです。 苦節7年、地道な売り込みの果てに。 ―売り込みというのは、どういうことをされたのですか? 美容業界誌に載りたくて作品を持ち込みました。毎月作品をつくって、プロのカメラマンに撮影してもらって、それを東京の出版社に持参するんです。雑誌の一番後ろのページに出版社の電話番号が書いてあるので、そこに電話して「持ち込みさせてください」とお願いして行っていました。 ―今ならまずインスタで発信するんでしょうけど、当時はそうですよね。しかも、すぐには採用してもらえないイメージです。 そうですね。持ち込んで、フィードバックをいただいて、悪い部分を修正してまた翌月持って行くという繰り返し。結局ニューカマーとして初めて掲載してもらうまでに7年かかりました。 ▲またサラッとスゴイことを…… ―7年!? どこかで心が折れそうなものですが。 僕はつらいよりも、有名になりたい! という我のほうが大きかったです。じゃないと、持ち込みなんて絶対にできない。就職の面接よりはるかに緊張しますから。しかも悪い部分を指摘してもらえるならまだ良くて、可もなく不可もなくとか、コメントなしとかもあって。何度もへこみながら、それでも通い続けました。毎月評価していただくことで、普段のサロンワークも変わりましたね。 ―と言うと? カット、カラー、仕上げの各工程でセンスが磨かれましたし、時代とずれていないか、モデルに似合っているか、オリジナリティが出ているかを常に考えながら、形にできるようになりました。サロンワークだけやっていたら、そういった大事な部分に気づけなかったかもしれません。 ―編集部からのアドバイスに加えて、何か勉強もされたのですか? 目標とするスタイリストの方がいて、最初はその方のオマージュから始めました。サロンを2店舗経営しながら雑誌の表紙のスタイリングなどもされている方で、いつも意識していましたね。その方にどうやったら近づけるか真似しながら探って、近づきすぎて真似ばっかりになっているなと気づいたら、しばらく見るのをやめての繰り返しで。少しずつ個性を出せるようになったと思います。 こうして、周りの美容師の離職ラッシュには見向きもせず、我が道を突き進み目標を叶えていった西尾さん。怒涛の20代が過ぎ、いよいよ30歳で独立を果たします。しかし、そこからはオーナーとして苦悩の日々。スタッフたちの離職を食い止めるために、西尾さんが起こした働き方改革とは? 次回【中編】へ続きます。

MY CULTURE #30 岡崎麗子/「Urara flowers」店主
スタイルのある女性に聞く 愛しのカルチャーヒストリー マイスタイルを謳歌する“INDEPENDENT GIRL”に、自身のアイデンティティに強く影響をカルチャーを教えてもらう連載コンテンツ。 今回は確かなセンスと軽やかなフットワークで、花と花にまつわる文化を広める「Urara flowers」の岡崎麗子さんに、シンガーソングライター兼著述家によるエッセイとLAのアンビエント·アーティストの1stフルアルバムについて話を聞いた。 PHOTO_Shunsuke Kondo TEXT_Mikiko Ichitani EDIT_Yoshio Horikawa (PERK) PROFILE Reiko Okazaki 岡崎麗子 2019年より店舗を持たない花屋「Urara flowers」を始動。贈りものからウェディング、装花や撮影まで、さまざまな形で花にまつわるサービスを提供。日本各地でポップアップも行い、注目を集めている。 @reikokazaki @uraraflowers 今に繋がる、心に響いた言葉と体験 服飾の専門学校を卒業後、花屋に就職。その後、古着屋へ転職したのちに現在の「Urara flowers」を立ち上げた岡崎さん。きっかけは、仲の良い先輩たちの地方遠征についていくという気軽な気持ちから。道中を共にするうちに背中を押され、気付けば同じ会場で花を販売することになっていたという。 MY CULTURE #30 岡崎麗子/「Urara flowers」店主の記事の続きはこちら FASHION & CULTURE MEDIA for “INDEPENDENT GIRL” 『PERK』は2019年までの定期刊行の紙の雑誌から、20年春より“INDEPENDENT GIRL”をコンセプトにデジタルメディアとしてリスタートしました。自立心を高めながら、クリエイティブに、アクティブに日々を謳歌する。そんな“INDEPENDENT GIRL”に向けたファッションはもちろん、周辺のカルチャーにもフォーカスした多彩なコンテンツをお届けします。 WEB:https://perk-magazine.com Instagram:@perkmagazine YouTube:PERK magazine @perkmagazine1436

MY CULTURE #29 Manaha/編集者、DJ
スタイルのある女性に聞く 愛しのカルチャーヒストリー マイスタイルを謳歌する“INDEPENDENT GIRL”に、自身のアイデンティティに強く影響を受けたカルチャーについて話を聞く連載コンテンツ。 29回目を数える今回は、編集者、DJとして活動するManahaさんにヴァージニア・ウルフの小説と2つの映画音楽を教えてもらった。 PHOTO_Michi Nakano TEXT_Mikiko Ichitani EDIT_Yoshio Horikawa (PERK) LOCATION_Sasazuka Bowl PROFILE Manaha WEBメディア『The Fashion Post』のエディター。2013年からDJデュオ、An toiとしても活動。都内を中心に音楽パーティやファッションイベントに出演。22年より自主企画イベント「TOGENKYO」を不定期で開催している。 @manaha_hosoda 美しい物語を紡ぐ 言葉と音楽の魅力 普段はファッションメディアの編集者として、ビジュアルディレクションから執筆まで、幅広く活動を行っている Manahaさん。学生時代からフランソワ・サガンや小川洋子、江國香織といった国内外の女性作家の作品に数多く触れてきた彼女にとって、20世紀のモダンな女性像をリードしてきたヴァージニア・ウルフ作品からは特に多くの影響を受けたという。 MY CULTURE #29 Manaha/編集者、DJの記事の続きはこちら FASHION & CULTURE MEDIA for “INDEPENDENT GIRL” 。自立心を高めながら、クリエイティブに、アクティブに日々を謳歌する。そんな“INDEPENDENT GIRL”に向けたファッションはもちろん、周辺のカルチャーにもフォーカスした多彩なコンテンツを公開しています。 WEB:https://perk-magazine.com Instagram:@perkmagazine YouTube:PERK magazine @perkmagazine1436

MY CULTURE #28 山口萌菜/「Cyōdo」店主
スタイルのある女性に聞く 愛しのカルチャーヒストリー マイスタイルを謳歌する“INDEPENDENT GIRL”に、自身のアイデンティティに影響を与えたカルチャーについて聞く連載コンテンツ。 28回目の今回は、ビストロ「Cyōdo」の店主·山口萌菜さんに本と映画の話を伺った。 PHOTO_Yu Inohara TEXT_Mikiko Ichitani EDIT_Yoshio Horikawa (PERK) ROFILE Mona Yamaguchi 山口萌菜 1996年生まれ。幼少期から身近に感じていたフランスの家庭料理と、お気に入りのナチュラルワインが人気のビストロ「Cyōdo」を営む。店名は、コンセプトでもある“ちょうどいい落ち着ける場所”に由来。 @bisous_mona44 Cyōdo 東京都渋谷区本町6-37-10 @cyodo_official 何度でも立ち返る 憧れとときめきのパリ 料理エッセイの元祖ともいえる『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』との出合いは、山口さんにとって料理の仕事を志すきっかけとなるほど大きなものだったという。 MY CULTURE #28 山口萌菜/「Cyōdo」店主の記事の続きはこちら FASHION & CULTURE MEDIA for “INDEPENDENT GIRL” 『PERK』は2019年までの定期刊行の紙の雑誌から、20年春より“INDEPENDENT GIRL”をコンセプトにデジタルメディアとしてリスタートしました。自立心を高めながら、クリエイティブに、アクティブに日々を謳歌する。そんな“INDEPENDENT GIRL”に向けたファッションはもちろん、周辺のカルチャーにもフォーカスした多彩なコンテンツをお届けします。 WEB:https://perk-magazine.com Instagram:@perkmagazine YouTube:PERK magazine @perkmagazine1436

New sense 新しい美容師の働き方【THE CORE OF THINGS編】
現代の働き方は昔と比べれば随分と変わりました。美容師という職業も例外ではなく、固定概念の美容師像とは違ってきています。今回は、キャンプが好き過ぎて<THE CORE OF THINGS(ザ コア オブ シングス)>という名のキャンプブランドを始めた、『LIM(リム)』の木村太一さんについて。ブランドを始めたきかっけからこだわりの部分の話について聞いてきました。(この記事は2024年5月掲載時点での内容です) <THE CORE OF THINGS>のはじまり。 ーブランドをはじめたのはいつからですか? 「まずは会社を作ったんですよ。それが、2023年の2月で、ちょうど1年くらい前です」 ー『LIM』で働きながら会社を立ち上げたんですね。 「そうなんです。うちの会社、その辺りは寛大で。うちの会社は正社員とパートナーリレーションシップ契約という『LIM』の中のいわゆる個人事業主契約みたいなシステムがあり、スタイリストの子たちの中では、副業として飲食店で働いている例もあります」 ーキャンプブランドをはじめたきっかけを教えてもらえますか? 「キャンプ好きが高じてはじめたっていうのがあるんです(笑)。キャンプを趣味としてやり始めて2年くらい経ったときに、自分が欲しいと思うキャンプテーブルがあまり無くて何を買おうか悩んでいたんですよ。その時に、家の家具を作ってくれた知り合いがいたんです。自分は家具の設計はできませんが、キャンパーとしてこういうのを作りたいっていうアイデアはあったので、その人に一緒にキャンプブランドやりませんか?と声をかけたら、二つ返事でやりましょうって言っていただきパートナーになりました。インテリアに詳しい人とキャンパーが手を組んだら、既製品にはない形のものができるのではと思いスタートしました。いろんな案を出し合いながら開発までに2年くらいはかかりました。それで、4回目のサンプルを作った時にこれいけそうって思い、実際にキャンプへ持って行き、フィールドテストもしました。納得できるものができそうとなり、会社設立に至ったという流れですね」 <THE CORE OF THINGS>のこだわり。 ーどういった製品なんですか? 「最初の製品はテーブルなんですが、天板を有孔ボードみたいに穴が開いた板にしたんです。その穴にいろんなギアを差し込んで拡張する仕組みになっています」 ー家でも使えそうなくらいモダンなデザインですね。 「そうなんです。作ってくれている人もインテリア畑の人なんで、普段は家で使って、キャンプの時は持ち出すみたいなイメージで設計してくれました。今はこのテーブルをメインに、それに付けるオプションパーツを展開していってます。単品だとソロキャンプに使えるし、連結パーツを使うと大人数でのキャンプにも対応します。基本的にはテーブル周りのものをどんどん作っていってるという感じですね」 ー有孔ボードの案は最初からあったんですか? 「世の中のキャンプ道具ってどれも似たり寄ったりな感じが多く、拡張パーツにしてもランタン付けれますと謳っていますが、大体万力で挟むみたいなのが多く、少し不細工というか、挟んでるだけなんでグラつくし、挟み過ぎたら痛むし・・・といった課題がいろいろあると思っていたんです。そういうものをもっと見た目にもシンプルかつ機能的にも良いものを作りたいとパートナーに相談していたんです。彼はキャンプに行かないのでキャンプに対しての知識が無垢で。それで、こんなん良いんじゃないと提案してくれたのが4つ穴が開いているもので、キャンプ道具としては初見だったのでその路線で進みはじめたという感じです」 ーちなみに、美容師をやっていたから活かせたことはありますか? 「そうですね、『LIM』って“LESS IS MORE”というコンセプトがあり、理念とかミッションといったしっかりとした幹がある会社だと思っているんです。何かあってもそこに立ち返るみたいなことがあるんですよね。僕らの<THE CORE OF THINGS>というのも、“良いデザインは核心を突く”というコンセプトがあり、商品や発信のトンマナとかも含めて、コンセプトに合うかどうかというところを結構意識しています。それと、いろんなキャンプギアを見てデコラティブなものがあったらデザイン的にトゥーマッチってことが結構多いんです。僕らは、“LESS IS MORE”という環境で育ったので、よりシンプルでかつ刺さるようなものを作りたいという想いがあります。そういった意味では、美容ではないですが経営理念みたいなことは、『LIM』で学んできたからこそできている感じはありますね」 <THE CORE OF THINGS>の今後。 ーこれからはどのような動きを予定されているんでしょうか? 「春には『みのおキューズモール』にある『UNBY GENERAL GOODS STORE』でポップアップを予定しています。昨年は8月にクラウドファンディングのMakuakeをして自社ECサイトを立ち上げて、それだけで終わってしまったので、今年は活動範囲を広げて展示会に出店したり、活動の場を広げていきたいですね」 ー他のアウトドアブランドにはない見た目なので、アウトドア以外のシーンでも刺さりそうですね。 「そうなんですよ。インテリア路線でもいけるとは思っています。それと、現状は国内だけで生産しているのでどうしても上代があがってしまうんです。今、中国の工場と契約の話を進めていて。そこは精度が高いのに原価が安いというのが見つかったんです。そうなったらリブランディングじゃないですが、今の製品のちょっと廉価版みたいなシリーズも出して、より手が届きやすいものにできればと、今までよりも違った広がりができるのかなと思っています」 ー今後、作りたい製品のアイデアはたくさんあるんですか? 「アイデアはたくさんありますし、既にサンプル生産に入っているものもあります。穴が開いた天板のベースというシステムを作ったので、何でもできる気はしています。あとは、買ってくれた人からこういうの作ってくれないんですか? などの問い合わせをもらえたら、それを作ることも可能です。ニーズはSNSで拾えるんで、言ってもらえるとありがたいですね。それこそ、美容系の商材メーカーで働くキャンパーがいるんですが、その人と一緒にドライシャンプーや虫除けになるアロマオイルのようなキャンプで使えるものを作りたいねって話もあります。さらに、アパレルまでも考えたりしています」 C/T table ¥88000 キャンプ好きが高じてキャンプブランドまで立ち上げた木村さんの話はいかがでしたでしょうか?インタビュー取材中に「趣味のチャンネルは多い方が僕はいいと思うんですよ。美容業界に入って美容美容ってなるのも分かりますが、それ以外でも楽しんでいれば、面白い人だなってお客さんにも思ってもらえるし、繋がりも増えますよ」と笑顔で話してくれました。楽しんでる人は魅力的に映るのは確かで、美容師という仕事は技術はもちろん大事ですが、それ以外の魅力を磨くのも大切な部分だと思いました。 木村太一 LIM COO Instagram:@kimurataichi.osaka THE CORE OF THINGS Instagram:@the_core_of_things_official <SALON DATA> LIM/リム 大阪市南船場4-12-8 関西心斎橋ビル2F Instagram:@lim_hairsalon

MY CULTURE #27 吉田怜香/〈TODAYFUL〉デザイナー
スタイルのある女性に聞く 愛しのカルチャーヒストリー マイスタイルを謳歌する“INDEPENDENT GIRL”に、自身のアイデンティティに影響を与えたカルチャーについて聞く連載コンテンツが3年ぶりに復活! 今回は〈TODAYFUL〉の吉田怜香さんに映画と本、2つの作品を紹介してもらった。 PHOTO_Yoko Tagawa TEXT_Mikiko Ichitani EDIT_Yoshio Horikawa (PERK) PROFILE Reika Yoshida 吉田怜香 兵庫県生まれ。コンセプトショップ「Life’s」を東京、大阪、福岡で展開するほか、ファッションブランド〈TODAYFUL〉のデザインを手がける。プライベートでは一児の母であり、漫画好き。 @reikayoshida_ @todayful_ @lifes_store 人間らしさの詰まった 温かな家族の物語 まず吉田さんが紹介してくれたのは、2016年公開の日本映画『湯を沸かすほどの熱い愛』。普段は映画よりも漫画派と語る彼女だが、本作は何度も繰り返し鑑賞しているほど強く胸に響いたという。 MY CULTURE #27 吉田怜香/〈TODAYFUL〉デザイナーの記事の続きはこちら FASHION & CULTURE MEDIA for “INDEPENDENT GIRL” 『PERK』は2019年までの定期刊行の紙の雑誌から、20年春より“INDEPENDENT GIRL”をコンセプトにデジタルメディアとしてリスタートしました。自立心を高めながら、クリエイティブに、アクティブに日々を謳歌する。そんな“INDEPENDENT GIRL”に向けたファッションはもちろん、周辺のカルチャーにもフォーカスした多彩なコンテンツをお届けします。 WEB:https://perk-magazine.com Instagram:@perkmagazine YouTube:PERK magazine @perkmagazine1436

【アーカイブ記事】 【My Rules】若手人気美容師、いさなさんに聞く5つのルール
過去の人気記事をご紹介。インスタフォロワーは12万人!数々の賞を受賞し、美容業界で注目を集める若手美容師。2025年1月には、ADITIOの共同代表となり進化し続けるいさなさんの2年前に行ったインタビュー記事です。

【アーカイブ記事】 New sence 新しい美容師の働き方【CURRY JOCKEY編】
過去の人気記事をご紹介!現在も尚「美容師」と「カレー屋」の2足の草鞋で躍進中の真弓さんです。