忙しくても始められるほったらかし資産形成 – NISA制度の始め方 -
これまで2回に分けてご紹介した「つみたてNISA」と「一般NISA」。概要が理解できても、大変なのは始めることだと思います。今回はNISA口座開設の流れや購入銘柄の選定基準などを簡単にご紹介! まずは、証券会社を選択 これまでに投資経験のない方は、証券口座の開設から! 銀行や証券会社によって、取扱銘柄や手数料、使いやすさが異なるので、まずは比較サイトや口コミなどから、自分に合いそうな証券会社を見つけましょう。 おすすめは手数料が安く、すべての手続きがスマホから行える「インターネット証券」。2023年5月現在、人気のネット証券会社は「SBI証券」と「楽天証券」です。 将来的に個別株にも手を出そうと考えている方は、取扱銘柄数や手数料、その他のサービスも参考に、証券口座を比較しましょう。 WebサイトなどからNISA口座を開設 利用する証券会社が決まればNISA口座の開設に進みます。ネット証券の場合はホームページに開設リンクが表示されているはずなので、そこをクリック。 ほとんどの場合、この時点で「つみたてNISA」と「一般NISA」、どちらの制度を利用するか選ぶ必要があります。前回までのコラムを参考に、あなたの投資スタイルに合った制度を選択しましょう。 証券口座の開設には、「マイナンバーカード」や「運転免許証」をはじめとした、本人確認書類を提出する必要があります。使用できる本人確認書類は、開設先によって異なるので、開設先の指示に従いましょう。 本人確認書類の提出後は、金融機関による審査が行われます。問題がなければ10日ほどで口座開設通知が手元に。その後、税務署による最終審査が行われ、2週間~数か月でNISA口座の開設が完了します。 商品と投資方法を選ぶ 【商品の選定】 NISA口座が開設できれば、次は投資先の選定です。口座開設時に選んだ制度で、購入可能な商品の中から、信託報酬などの手数料や人気順で商品を並べ替えたり、条件を絞り込んだりして、理想の投資先を見つけましょう。 【投資方法の設定】 「つみたてNISA」であれば、月々最低100円から、年間上限40万円を超えない33,333円の範囲内で積立金額の設定を。月々の投資合計金額が33,333円以内であれば、複数の商品への投資も行えます。 商品や投資金額の変更はあとからできるので、決めきれない場合は一旦複数の商品を選択したり、まずは無理のない少額から始めたりするのも良いかもしれません。 「一般NISA」であれば、年間120万円以内で、積立投資はもちろん、買いたいときにまとめて購入するスポット購入も可能。積立投資をする方のみ、この段階で設定をしておきましょう。 制度切り替え前に始めるべきなのか? 当コラムでは3回にわたり、現在のNISA制度について紹介してきました。実は、この制度は2024年に「新NISA制度」が施行されると、新規購入が停止され、各制度に応じた保有期間内での、保有と売却のみの取り扱いになります。 しかし、購入した金融資産は保有しているだけでも価格変動が起こり、「複利効果」による資産の増加も期待できます。そのため、すでに資産形成に興味をお持ちの方は、今のうちから始めてみてはいかがでしょう。 ※2023年5月現在、「NISA制度」は制度内容の見直しが進められています。最新情報は金融庁のホームページをチェック。
忙しくても始められるほったらかし資産形成 - 一般NISA -
NISA制度を利用しようとしたとき、「つみたてNISA」と「一般NISA」、どちらの口座を開設すべきかわからない方も多いはず。今回はそんな方のために、「一般NISA」とはなにか、その特徴を前回紹介した「つみたてNISA」と比較しながら紹介します! ■そもそも「つみたてNISA」とは? 「忙しくても始められるほったらかし資産形成 - つみたてNISA -」の記事はコチラ 「一般NISA」とは? 「つみたてNISA」との違い 「一般NISA」とは、金融商品に対する非課税制度のひとつで、2014年にスタートしました。日本国内に住む18歳以上の方なら、誰でも利用できるという点では「つみたてNISA」と同じですが、具体的な制度内容は大きく異なります。 なかでも2023年のいま、特に意識すべき違いは以下の3つ! 【1.年間非課税枠】 年間非課税枠は、「つみたてNISA」が40万円なのに対し、「一般NISA」は120万円。1年で3倍もの資金を非課税対象として運用できます。 【2.投資可能商品】 「一般NISA」では投資信託に加え、上場株式なども購入可能。より多くの商品の中から投資先を選ぶことができます。 【3.購入方法】 「つみたてNISA」の投資方法は、積立方式のみでしたが、「一般NISA」では積立方式以外にも、値動きをみて安値と判断した自身のタイミングで購入する、スポット購入が認められています。当然、判断を誤るリスクが伴いますが、底値付近で買うことに挑戦したい方にはピッタリの購入方法です。 「一般NISA」と「つみたてNISA」、どちらを利用すべきか 2023年現在のNISA制度は、「一般NISA」と「つみたてNISA」を併用することができません。そのため、自分が予定している投資方法に応じて、利用制度を決める必要があります。 2023年のいまはどちらの制度を選んでも、来年度から「新NISA制度」へと切り替えられます。そのため、いまから選ぶ制度で金融商品を購入できるのは、2023年12月までです。以降、この口座ではそれぞれの非課税保有期間内で、購入した商品を売却するだけ。そのため、これから始める方は、購入商品の売却予定時期と今年の年末までにいくら投資したいかで判断すると良いかもしれません。 投資予定金額による判断基準は40万円。年末までの予定金額が40万円未満の方は「つみたてNISA」を、それ以上の方は「一般NISA」の利用がおすすめです。 NISA制度を用いた資産形成には、今回ご紹介した「一般NISA」制度を利用するという選択肢も存在します。これからNISA制度の利用を検討している方は、自身の投資スタイルに応じた制度を選択し、賢く運用を行いましょう! ※2023年5月現在「NISA制度」は、制度内容の見直しが進められています。最新情報は金融庁のホームページをチェック。