まえがみ美容室に聞く!家族経営のイマ
美容師の働き方も去ることながら、ヘアサロンのあり方も多種多様な今。全国展開するサロンがあれば、ひとりオーナーのサロンもあります。 そこで今回は、「家族経営」というカタチに注目。和歌山市にある『まえがみ美容室』さんを直撃しました。 まえがみ美容室 和歌山県和歌山市四番丁48 tell : 073-426-1233 Instagram : @maegami_natsukopanda ▼お話を聞いたのはこの人! オーナー なつこパンダさん Q. 現在の店舗数、従業員数を教えてください。 A. ヘアサロンが1店舗で、離れにネイルサロン『うしろがみ美容室』があります。従業員は3人。私と夫のマーキーがスタイリストで、義妹みっちゃむがネイリスト、いわゆる家族経営サロンです。他に着付けができるパートさんが1人、手伝ってくれています。 Q. 『うしろがみ美容室』はどんなネイルサロンですか? A. 10年以上うちで美容師として働いてくれているみっちゃむが、自身のステップアップのためにネイルを始めたいと言い出したのがきっかけで、2年前に実現したサロンです。デザイン特化型ネイルで、和歌山にはあまり見ないような、うちらしいデザインがかわいいです。彼女はネイルの予約が入っていない時は美容師をしています。 Q. スタッフへの教育、スキルアップとして取り入れているシステムは? A. みんなクリエイティブ活動が大好きなので、チームまえがみとして年2回のフォトコンテストに参加しています。その他にも撮影は定期的にしていますし、講習会や練習はみんな自主的にやっています。小さなサロンだからこそ、勉強しないとそこで終わってしまうので。 Q. 家族経営だからこそ大切にしていることや実践していることはありますか? A. 「なあなあにならないこと」です。オーナーとして、いい意味で家族に甘えない。私たちは3人なので、お店のことは2人で話さない。情報共有は必ず3人で行うというのを徹底しています。これはマーキーからの提案だったんですが、私と誰かだけで情報共有することはハラスメントになり得るという考え方です。逆に、家族なので気になることは必ず言う、みんなで解決していく場を設けています。 Q. 新しく採用の予定はありますか? A. 今までは新しいスタッフは採っていなかったんですが、実は最近お店の移転の話も出ていて。いずれ一軒家サロンにしたいということもあり、新卒の子をお迎えしてもいいかもという気持ちになっています。でも、あくまで積極的にというわけではなくて。ご縁だとも思うので、その時は自然にやってくるのかなとのんびり考えています。 Q. オーナーとして、社員への考え方は? A. 私、経営者がよく言う「使える」「使えない」という表現が苦手なんです。今いるスタッフももちろんそうですし、新人さんも、同じ人。まずは人として、誠実に接したいなと思います。 Q. 新入社員が入ったらどんな風に働いてほしいですか? A. 私の時代は、美容師って人生をかけた職業だったんですが、今はいろんな考え方があるのが事実。もし新しいスタッフが入ったら、礼儀や人として大切な考え方は学んでもらいつつ、小さなサロンらしい自由さを感じてもらえるアットホームな場を目指したいです。 Q. まえがみ美容室が大切にしていることは? A. 今『うしろがみ美容室』でネイルをしているみっちゃむはメイクも得意で、ネイルを始める前からメイクもしてもらっていました。そうやって、人それぞれの「やりたい」に寄り添うサロンでありたいなと思います。美容師は長い道のり。カッターとしてだけではなく、違う道へ進みたかったりと気持ちが変わってくることもあるはずです。それはそれで楽しく受け入れ、ひとりの個性として伸ばすのがウチらしいのかなって思います。 以上、和歌山市の『まえがみ美容室』よりお届けしました。 小さなサロンらしい良さを活かしながら、時代に合わせた等身大の考え方やオーナーさんの実直な姿勢が印象的でした。これから美容師になりたいと考えている人も、ぜひ参考にしてみてくださいね。