MY RULE【CARTA 相良 悠さん】似合わせのコツは、可愛いポイントを見極めること
多様性のこの時代をサバイブするための、個性の見つけ方やスキルの磨き方を伺うこの企画。 今回登場していただくのは、CARTAでチーフを務める相良 悠さん。老若男女問わず幅広い客層から支持を集めている彼女に、自分流の似合わせ術や大切にしていることを聞きました。 幅広い世代の似合わせヘアを作る ー相良さんといえば【#さがらのデザイン】でSNSを発信されていますが、拝見するとお客さんの層がすごく広いですよね? 「そうなんです(笑)。最年少は5歳くらいのお子さんから、最高齢は85歳のおばあちゃんかな。男女問わず、幅広く担当させてもらってます」 ー幅広い年齢の方を担当するって難しそうなイメージなのですが、共通して気をつけていることはありますか? 「やっぱり一番はヒアリングです。お客さんがイメージする仕上がりと自分のイメージのすり合わせが大切だと思っています。希望するスタイルの写真を見ても、髪質や生えグセによっては難しい場合もあるので、その場合はきちんと説明します。そしてそのスタイルの好きなポイントを教えてもらって再提案する。お客さんに納得してもらってから施術に入るようにしています」 ーやはりヒアリングが大切になってくるんですね! 「特に初めての方はじっくり話すので長くなることもありますが、こちら側もどんどん掴めてくると必然と短くなりますね。最初はこの人すごくこだわりが強いな…と思っていた方でも回数重ねていくと、10秒で決まることもあります(笑)」 ーその人らしさを引き出すコツはありますか? 「感覚的なのですが、自分がその人を見て可愛い!と思うポイントに目が行くようなスタイルにしているのかなと思います。例えば、口が可愛いなと思ったら、リップラインの延長線に毛先がくるようにするとか…。あとは、その人の好きなファッションとかメイクを見て似合うヘアスタイルを提案しています」 ーなるほど。例えばどんな風に? 「この子は服装とかはクール系なんですが、笑顔がすごく可愛らしいんです。だから前髪の透け感を意識して柔らかい雰囲気になるように仕上げつつ、目尻から耳の付け根にかけて、パツっとしたカットラインでモード感を出してみました」 丁寧なブロー&コーミングこそ、仕上がりの明暗を分ける ー技術面で大切にされていることはありますか? 「髪を大切に扱うこと、綺麗に見せることが一番だと思っていて。カットやカラーの細かい技術というより、ブローやコーミングを丁寧にすることを心がけています」 ー意外な答えでした!まず、ブローにこだわる理由を教えてください。 「やっぱり仕上がりに影響するので。いくら上手に切れた!と思ってもブローを雑にしてしまうと全然キレイに仕上がらないんです。その人の毛流れやクセをきちんと見極めてブローをするだけで本当に変わります。」 ーなるほど。仕上がりにかなり影響するんですね。 「雑にしたら仕上がりはイマイチになるし、丁寧に扱ってあげるとキレイになる。つくづく、髪って生き物なんだなって思います(笑)」 ーでは、コーミングはどのような影響があるんでしょうか? 「とにかく髪への負担を最小限にしてあげたいと思っていて。濡れている髪に雑なコーミングをしてしまうと、すごくダメージを与えちゃうんです。それにお客さんも気持ち良くないですし…。後輩やアシスタントが雑にしているところを見るとめっちゃ怒ります(笑)」 ー確かに改めて相良さんのデザインを見返すと、仕上がりがすごく綺麗に思います。丁寧なヒアリングと施術がその人の魅力と髪のポテンシャルを引き立てているのかもしれないですね! 「自分でも無意識にしていたことですが、改めて話すと、割と髪の毛を大切に扱うことを大事にしてるんだなって気付きました。やっぱり基本的なことはこれからも大切にしていきたいですね」 CARTA チーフ スタイリスト 相良 悠さん 関西美容専門学校を卒業後、新卒で『CARTA 』に入社。美容師歴は今年で12年目。アットホームなサロンで、0歳代〜80代(!)まで手がける。イラストを書くことが得意。 Instagram : @sagabeee <SALON DATA> CARTA /カータ 大阪市福島区福島6-16-9 https://hairbook.jp/salons/5484/
MY RULE【Laji 高嶺桃子さん】前髪への攻めた提案がゲストとの距離を近づける
多様性のこの時代に必要不可欠である”自分らしさ”。……しかしどうやって見つけたらいいんだろう? 今回お話を聞いたのは、かわいい前髪スタイルで人気の美容師 Lajiトップスタイリストの高嶺桃子さん。得意とするテクニックを切り口に、自分らしさを発見し磨いていく方法を聞きました。 高嶺さん流かわいい前髪のつくり方 ―「前髪だけは高嶺さんにお願いしたい」というお客さんが多いと聞きました。 「そうなんですよ。ありがたいことに、前髪カットだけしに来てくださるお客さんは結構いらっしゃいます」 ―そもそも、どうして前髪にこだわりを持つようになったのでしょうか? 「わたしが目指していたのは、お客さんのやりたいを全部叶えられる美容師像。なので、前髪を推したつもりはなかったんです(笑)。自分自身、骨格に合う前髪を模索した結果、短めが一番似合うな、となりまして。入社してからずっとですね。するといつの間にか前髪がわたしの個性になり、『高嶺さんを見ていたら切りたくなりました!』と来てくださる方が増えたんです」 高嶺さんの前髪デザインコレクション ―気づけばトレードマークになっていたんですね。前髪って髪型のキモといっても過言ではないじゃないですか。スタイルをつくるときに気をつけていることや重視していることはありますか? 「①ウェット・ドライは必須、②再現性を重視、③攻めた提案、の3つです。まず、その日ついたクセを全部リセットするために、一度髪を濡らした後、ブローをしてからカットするようにしています。次に、普段のセットの仕方などをヒアリングして、お家でもちゃんと再現できるようにしてあげることも大切です」 「そして何よりわたしがいちばん大事にしているのは、意見をちゃんと伝えること。お客さまの言われた通りにするんじゃなくて、『絶対にこうした方がもっとかわいい!』というのは思い切って提案するようにしています。『この人だったら、新しい自分を見せてくれるかも』ってお客さまに期待してもらいたいんです!」 センスを磨くコツは、飽き性と自信の無さ? ―SNSを拝見していてもすごく素敵ですし、この人の提案だったらぜひぜひお任せしたいかもって高嶺さんに憧れちゃう気持ち、とてもわかります。 「そう言ってもらえてうれしいです!おっしゃるように、信頼を後押しできるような投稿を心がけているのですがなかなか難しいと感じています…。実を言うと、自分にはセンスがないなと思っていて。だからいろんな雑誌を読んだり、ショップスタッフさんとお話を聞いたりして勉強させてもらっています」 「おまけに飽き性でもありまして…ちょっと前までは古着ばっかりだったのですが、今はセレクトショップでたくさんのかわいいものから好きなものを選ぶことにハマっています。なので、自分の投稿は一貫性がないなぁと思っていたところなんですよ」 高嶺さんの私服スタイルはいつも多彩! ―いえいえ!むしろお客さんにとってはいろんなかわいいを知っている美容師さんってとてもありがたい存在だと思います!年齢や流行によっても服の系統とか趣味って変わってくるじゃないですか。でも高嶺さんならたくさんのかわいいを知っているから、ずっと安心して通えますよね。 「確かにそうかもしれませんね!ありがとうございます。過去に前髪をつくって似合わなかったとか、前髪にまつわる後悔ってみなさん絶対に一回はあると思うんですよね。そんな方にこそぜひ来ていただきたいなって。じゃあ何がだめだったかをしっかりヒアリングして、他の美容師さんはしないような新しい自分に出会える提案をする自信はあります!」 Lajiトップスタイリスト 髙嶺桃子 関西美容専門学校を卒業後、新卒で『Laji』に入社。今年で9年目。この4月に産休から復帰!Lajiは淹れたての美味しいコーヒーが楽しめるサロン。「入社して一番はじめに教わったのはエスプレッソマシーンの使い方でした」。 Instagram @momoko_takamine <SALON DATA> Laji/ラジ 大阪市中央区北浜東1-17野村ビル3F HP:https://beauty.postas.asia/reserve/contents/reserve_top.xhtml?CODE=23184076f488be37a1cfc80fcfb5d3d1633c422b5ac90f2da0490523c19cebd3 Instagram : @hair_make_laji