New sense 新しい動きで魅せる美容室【DIXBON / RIBBON編】
ヘアカットやヘアケアをするだけではなく、それ以外のサービスや楽しみを提供する美容室も存在します。ここでは、他の美容室では味わえないコトを提供する美容室をご紹介します。今回は、北堀江にある美容室『DIXBON(ディスボン)』。そこは、夜になると雰囲気バツグンなBARへと生まれ変わるんです。 東京の美容専門学校を卒業後、堀江にある美容室『CACHÉ(カシェ)』で働いていた大東石弥さんが、今から10年前に独立してはじめたのが『DIXBON』。「大阪の地理感や知識があまりなかったので、仕事終わりに犬の散歩がてらにこの辺をウロウロしていたとき、ビルの間にある小屋のような物件を見つけたんですよ」と、大東さんは見た瞬間、自身のやりたい美容室のイメージができるくらい一目惚れした物件なんだとか。確かに、堀江にこんな物件があるなんて驚きです。 そんな小屋のような物件で『DIXBON』をスタートさせて、昨年末にBAR『RIBBON(リボン)』が併設するカタチでリニューアルさせた。「どこにもないような美容室にしたかったんですよ。大きいスピーカーは絶対入れたかったですし、海外のデザイナーに頼んだらこうなるのではというイメージで内装を考えました。バーカウンターに欄間を設置するとか日本人では考えられないじゃないですか」と話すように、美容室の固定概念からかけ離れた空間が広がっています。特に注目したいのが映画館にあるようなサイズのスピーカー。アメリカの劇場や映画館で使用されていた70年代の<アルテック>のスピーカーをはじめ、50年代の真空管アンプやターンテーブルを設置するあたり、半端ないこだわりを感じます。そのスピーカーのグレーカラーに合わせた棚色と天井から壁面を覆うピンクのカーテンが印象的で、聞けば大東さんの好きな色合わせなんだとか。 大東さんが好きで収集した<ブレス>のストーンドッキングワイングラス。こんなこだわりのグラスでお酒を味わうのも良さそう リニューアル後は手前に『RIBBON』の世界観が広がり、奥の扉を開けると『DIXBON』が併設されており、ほのかに青く浮かび上がるセット面が印象的な空間に。アメリカの禁酒法時代にあったというスピークイージーと呼ばれる隠し扉を開けたらBARがあるスタイルとは逆の発想になっているのもおもしろいです。 「これまで美容師の仕事しかしてこなかったので、いろんな発見があります。美容室のお客さんとは違いBARでは幅広いジャンルのお客さんと出会うのでおもしろいですね」と、このスタイルの美容室になって新たな発見もたくさんあったようです。「今後はここでイベントもやっていきたいですね。箱は作ったので、ここに興味を持ってもらい、何かおもしろいことをやりたい人が出てきたら、ここを作った意味があるのかなと思いますね」 BARを併設させたのも、行きたいBARがなかったからという話もあり、働きにくかったら働きやすいように自分で変えていくという信念で美容師業を続けてきた大東さんの理想の空間がここにはありました。 <SALON DATA> DIXBON/ディスボン 大阪市西区北堀江1-14-8 Instagram:@dixbon_hair HP:dixbon.com RIBBON/リボン Instagram:@ribbon_osaka