わたしの町にできたヘアサロン
ヘアサロンはコンビニよりも多いというのは有名な話で、毎年のように新しいサロンは増え続けています。この記事では、2、3年以内にできた新しいヘアサロンをご紹介したいと思います。今回は、まだまだ活気のある商店街が残る下町風情が残る街・三国に誕生した『LULU(ルル)』についてオーナーの仁尾さんに話を伺います。 ―この街(三国)でお店をはじめたきっかけを教えてください。 仁尾 僕、地元が隣の庄内っていうところで、ここはうちの母親がずっと利用していた美容室だったんですよ。僕が23歳の時に勤めてたお店を辞めたタイミングで手伝いに来て欲しいと言われて、半年間ここでお手伝いしたこともありました。それで、2年前にその美容室のオーナーさんが引退することになり、「あんたここでやったらどうや?」って言っていただいたんです。その時は、まだ別のサロンで働いていたんですが、オーナーに相談したところ「やったらええやん!」って背中を押してくれました。 ―三国はどういった町ですか? 仁尾 この辺は地元ってことなんで慣れ親しんだ町って感じなんですけど、三国は下町の部分とちょっと意識高い系の部分が混ざり合ったハイブリッドの街のような気がします。商店街を抜けてまっすぐ行くと東三国の駅に着くんです。それのちょっと南側が新大阪じゃないですか。三国、東三国、新大阪を結ぶ三角形のエリアが、億ションとかが建ってたりするんですよ。なので、新大阪方面に行くとちょっと意識高い系のファミリーの方がいたりとか、こっちの方に来ると昭和の町みたいな感じのノスタルジーな通りが残っています。 ―客層はどういった方が多いんですか? 仁尾 以前働いていたサロン時代のお客さんは引き続き来ていただいていますが、この街の方も増えてきましたね。結構ご年配の方も多くて、こんなお店に勇気持って入ってきてくださり感謝しています。あとは、お店の裏に保育園があるのでお子様連れで来ていただいたり、若いカップルが近くに住んでいて、そういう若い方たちにも来ていただいています。 ―看板が印象的ですね。 仁尾 この町にないようなお店作りをしたかったので、ピンクのLEDでネオン管のような看板にしました。この町にはネオン管が看板のお店っていうのがないので、ちょっとインパクトとしてはいいかなと。 ―サロンオーナーになってみて、何か変化はありましたか? 仁尾 今までは雇われとして働いてきて、余計なプライドで、なんか自分を取り繕っていたみたいな感じでやっていました。今はそういうのがなくなり、お客さんと1対1で正直に向き合っているような感じはありますね。目先の売り上げは関係なしで、本当に面と向かって正直に言うようになりました。それによって、お客さんからの信頼度は増してるような気はします。 ―3周年に向け、今後の展望を教えてもらえますか? 仁尾 もう少しこの町に根付けたらいいかなと思います。まだまだね、僕がちょっとこういう外見やから入りにくいかもしれませんが。お店に来て頂いて、少しでも感度が高くなる様なサービスや情報を発信出来ればと思います。だからこういう店作りをしてるっていうのもありますね。こんなレコードを飾ったりアート集や写真集を置いたりとか。 仁尾 都会の街に行かなくてもここで満足させてあげるよっていう狙いだとか、あとは駆け込み寺的な存在になれたらいいかなと思ってます。三国の町でも、こんなヘアスタルにしてもらえるんだねっていうようなところを目指していければ良いかなと思っていますね。 今回の『LULU』のような、いろんなカルチャーに触れられるサロンが自分の住む町にもあれば、と思いました。お店が町に根付くことで、そこから新しいカルチャーが生まれ、その町が成熟していく。そんな流れができれば最高ですね。 仁尾勝俊 LULUオーナー Instagram:@nionio20_chi <SALON DATA> LULU/ルル 大阪市淀川区西三国3-18-34